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まちと森のつながりを表現したゲストハウス 


天理に新しいカフェが出来たと聞いて、行ってみました。
本通り商店街から少し横に逸れた所に、そのカフェはあります。


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メニューもいろいろありますが、見慣れない名前の「エアロプレスコーヒー」を注文しました。
調べてみると空気の圧力を利用し、短時間でコーヒーを淹れることができる2000年代に入って発明された新しい抽出方法。
味わえるお店はまだ少ないのではないでしょうか。


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美味しいコーヒーを飲みながらカフェの中を見ると天井は黒く塗装されていて、落ち着いた雰囲気です。
照明も多く白い壁を用いた間接照明もあって、眺めはありませんが暗さは感じません。
そして天井の梁、床、テーブルといたる所に木が使われています。
山添村で森を維持するために間引かれた、間伐材が使われているそうです。


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実はこの施設、カフェだけではありません。
まず間伐材を燃焼させることで、館内のお湯として利用。
そして木材を使ってものづくりが出来るFABスペースも整備。
さらに宿泊することも可能で、芸術家が泊まり込みで創作活動する拠点ともなっているとのことでした。


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実は私がコーヒーを注文する時、驚いたことがあります。
注文するカウンターのすぐ後ろに、凄い機器が並んでいたからです。
「あれ…3Dプリンターですよね…?」と聞くと、やはりその通り。
個人では価格や使用頻度などでなかなか導入が難しい機械でも、みんなで共用すれば有効活用できるということでしょう。

ピザや、キーマカレーなども美味しそう。
閉店したパチンコ店跡が木の温もりを感じるお店に変わっていたので、これからも楽しみです。


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Mori ノ Guest House CAFEスペース
●住所:天理市川原城町73-6 1F
●営業時間:10:00~17:00



-----ゲストハウスについての過去記事-----

飲食事業を中心に運営する株式会社ことぶきと森林活用型アウトドアパークを運営する株式会社冒険の森が協力してゲストハウスをオープン!

「Mori ノ Guest House」と名付けられたこのゲストハウスは、閉店したパチンコ店跡を改装、間伐材を最大限に活用するため給湯設備にバイオマスボイラー設置、FABスペース※1で間伐材等の加工体験することができる工房付き宿泊施設となっています。

※FABスペースとは、3Dスキャナー・3Dプリンター・レーザーカッター・UVプリンターなどのデジタル工作機器や、のこぎり・グラインダー・はんだごてなどのアナログ工作機器を使える場所のこと。

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ゲストハウス外観イメージ


≪総務省地域経済循環創造事業 採択事業≫
泊まり込みでモノづくりを体験できる工房付き宿泊施設であることから、県内外の芸術家が泊まり込みで創作活動する拠点としての活用が見込めます。このことは、奈良県天理市が進めるAIR事業計画※の後押しになります。
また体験型宿泊施設として、奈良県を訪れるインバウンドを天理市に呼び込む拠点となり、市内周遊観光の活性化につながることも期待されています。
行政の課題を解決し地域内経済の活性化につながることから、このゲストハウス事業は2017年総務省地域経済循環創造事業(ローカル10000プロジェクト)に採択されました。

※AIR事業計画とは、アーティスト・イン・レジデンス事業の略。各種の芸術活動を行う人物を一定の期間ある土地に招聘し、その土地で滞在しながら作品制作をしてもらう事業のこと。この事業を、天理市は奈良県と平成30年度から連携して取り組んでいる。

≪まちと森のつながりを表現したゲストハウス≫
定住自立圏協定を結ぶ市街地「天理」と、山間部の「山添村」。これら二つの地域を、ヒト・モノ・コト・カネが循環する仕組みをゲストハウスの運営、開発を通じて表現しています。
具体的には、市街地である「天理市」にはゲストハウスがあり、山間部である「山添村」には「冒険の森」という森林活用型アウトドアパークがあります。ゲストハウスと冒険の森の間を来場者や、エネルギーや木工の材料として間伐材が、さらには加工された木製品や消費が地域内を循環する仕組みを作っています。
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